東京の銭湯のメディア、と言いながら今回はいきなり沖縄の銭湯をご紹介させて頂きます。
企画がブレてるって?いやいや良いじゃないですか…!滅多にない機会なので…!
沖縄では「銭湯」を方言で「ゆーふるやー」と言うそうですよ。
会社の3期目が終わり、飲み仲間達と共に唐突にも沖縄の見栄橋にあるミュージックバー「on」でDJとVJをしに行くことになりまして、去年も沖縄に行った時も沖縄の銭湯に行ってみようと思ってたのですが日程が営業時間帯と合わず行けなかったのですね。
なので今回は時間もあるし絶対に入ったったるからな!と意気込んで行ってきたのですが…行こうと考えていた那覇市の日の出湯さん、なんと去年で廃業されていました…
写真は前回入り口前まで行ったにも関わらず飛行機の時間が迫っていたために、泣く泣く開店前の入り口だけ撮影した写真です。
残念です、やはりどの地域であろうと需要が無くなってくると淘汰されていく銭湯…
けどせっかくの沖縄です、
銭湯に入りに行かないと!(おかしい)
沖縄にはもう1件あることは把握していました。中乃湯さん。けど沖縄市の方にあるため車が無いと行けません。
僕は免許はあるのですが完全なるペーパードライバーのため自分では運転が出来ないのでなんとか友達を巻き込んで行こうと考えました。
僕は必死にプレゼンをしました。「沖縄唯一の銭湯なんだよー」「最南端の銭湯なんだよー」「もう来年には無くなっちゃってるかもしれないんだよー」
しかし言えども言えどもプレゼンが響きません、そりゃそうだ、
さっきホテルの温泉施設で小一時間お風呂入ってましたし…
お風呂のハシゴなんて一般の感覚からすればついていけません。しかも別の市へ車移動してまで…これが銭湯好きと一般との埋まらない価値観の差なのでしょうか。
(けどお前らいつもそういう意味わからんノリ好きじゃん!ふざけんな!死ry)
しかしその後「on」のオーナーが中乃湯近くの廃れた繁華街の話や、そこにあるレコードショップの話をしてくれたおかげでみんなようやく重い腰を上げてくれて車で中乃湯へ向かいました。
スリーパーくんありがとう!沖縄へお越しの際は是非ミュージックバー「on」へ!
そんな前置きがありつつ那覇市から車で30〜40分ほどかけて行った所に中乃湯さんはあります。
すみません、もう今回は道順とかはなんとも言えないです、カーナビ必須!
営業時間が20時までなのに対して到着時間が19時半。辺りはすっかり暗くなってきていたので外観写真が見づらいかもですが
こちらが中乃湯さんです!
入り口のベンチでは沖縄の淑女方が座り込んでお話をしており大変地域性が垣間みれました。
そこに居られましたのは店主のシゲさんです…!
入浴料は
大人370円
中人170円
小人100円
となっています。安い…!入り口奥に具志堅さんとインリンさんと写っているシゲさんの写真。
そしていざ中へ
これが噂の沖縄スタイル!脱衣所と浴場の仕切りが無い!
女湯はベビーベッドが…!女湯ならではの設備ですね。
水色に塗られたロッカー
水色に塗られた靴箱
お坊さん?ポスター
カランの「湯」「水」の表記が渋い。お湯の方はなかなか熱いので水でうまく薄めて使いましょう!
中央の湯船はお湯が緑色です。これ、温泉らしいです。確かにちょっと質感のあるお湯でした。温度は43度ほどとちょっと熱めです。
天井
今回行った時間帯が閉店30分前で、風呂上がりにシゲさんとお話させて頂き、他のお客さんが出た後の浴場を快く撮影させて頂きました。
ありがとうございます。
いつものレビューですと内観まで撮ることが難しく(一番ご紹介したい部分ではあるのですが)、さらになかなか来ることができない銭湯なので、来れた喜びと撮影出来た満足感により僕の中での沖縄旅行はここで終わりました。もう後は帰るだけや。
風呂上がり後にシゲさんや地元の方、お客さんとお話させて頂きまして、中乃湯は沖縄最後の銭湯なのでシゲさん含めて度々新聞などの記事になっているようですね。
シゲさんは入り口横の自販機で入浴料金使ってガンガン僕らの飲み物買ってくれたのと、あめちゃんを話の合間に渡してくるので最終的に10個ほどもらえたりと、沖縄の緩さも相まって地元の良きおばあちゃん感満載な方でした。
地域の人との関わり合いが存在し、湯を介してコミニュケーションが生まれている。まさに公衆浴場ですね。
沖縄は頻繁には行けないので、行けてまた1年後とかになってしまいそうですがまた機会があれば行きたいと思います。
シゲさんを見てると元気なのでまだまだ大丈夫そうですが、とは言え設備の問題や健康状態のためにやむを得ず、というのも廃業の多くのパターンですので銭湯好きの方はなるべく早くに行くにこしたことはないです…!
中乃湯さん、良いお湯でした。
以上、沖縄番外編でした。
銭湯とデザイン。社会事業会社「Tokyosento Inc.」代表取締役とデザイン会社「DSCL Inc.」取締役を兼任しています。 現在は新しく銭湯を中心としたコミュ二ティの活性化やソーシャルデザイン領域をやっています。
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