「東京銭湯 – TOKYO SENTO – 」は2015年にスタートしました。
主に10代から30代の若年層をターゲットに、銭湯業界の活性化を目的にした取り組みです。この取り組みは大きく2つから構成されます。
ひとつは、若者層に銭湯を周知し新規顧客をつくるウェブメディア「東京銭湯 – TOKYO SENTO – 」の運営。
もうひとつは、銭湯から始めるコミュニティ「喜楽湯」の運営です。
来場者に対して“入浴“だけでなく銭湯体験をひとつのサービスとして捉え、地域のコミュニティデザインをしています。
地域イベントを主催し地域交流の場として社会的価値を高め、銭湯が本来持っていたコミュニティを実現していきます。
銭湯=地域のコミュニティ
近年、核家族化が進み地域とのつながりが希薄化しています。
かつて銭湯は「地域のコミュニティ」でした。
学校のいじめ問題、子育てにおける母親の孤立などの社会問題はそのつながりによって地域内で解決してきました。
また、東日本大震災のような大規模災害が起こった場合も地域の人との助け合いが必要不可欠です。
そういった地域のつながりのひとつを担っていたのが銭湯なのです。しかし、現存する銭湯の数は下降傾向にあります。
つまり、地域のつながりをつくる場所が減りコミュニティの減少につながっています。
銭湯は地域の人が気軽に交流できる居場所です。表層ではなく、裸の付き合いができるコミュニティだからこそ創出可能となるつながりがあり、
それがこれからの社会に必要なのです。
銭湯→現代のコミュニティに
現在、週に1軒の割合で銭湯が廃業しています。
その理由のひとつに銭湯経営が金銭面で立ち行かないことが上げられます。
経営がうまくいかないので、担い手がいないくなり、廃業に追い込まれます。
その大きな原因は、既存顧客の人数だけでは、現存する銭湯を維持することが不可能だからです。
そこで、若者に周知することで新規顧客の創出をデザインする必要があります。
さらに、若者が銭湯に足を運ばない理由のひとつに銭湯に対して保守的で古いイメージを抱いていることも上げられます。
今までの銭湯文化の伝統を引き継ぎながら、現代社会に合ったこれからの銭湯の姿、地域のコミュニティのデザインが必要です。
そのために、銭湯を現代のコミュニティにする仕掛けとして「銭湯ウェブメディア」と「現代の銭湯を体現する実店舗運営」が必要であると考えます。
※「東京銭湯 – TOKYO SENTO – 」は、東京都浴場組合のサイトではございません。