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前編(↑)に引き続き、文京建築会ユースさん主催「月の湯見学会」に参加したときの様子をご覧にいれたいと思います。
まずは男性諸君なら一度は憧れる壁の向こう側、女湯の様子から…
女湯側から眺めるペンキ絵の様子。水面の様子や緑の茂る陸が美しい!
富士山が描かれているのは男湯側。女湯からの眺めは少し遠く、なんだか不公平だな…なんて思っていると店主さんが私にこう話しかけてくれました。
「ここ(お風呂の端っこあたり)から向こうを見てごらん。風呂に入ってさ、この角度から眺める富士山がきれいなんだよ」
なるほど…!遠くに眺める富士山も確かにきれいだ。
間近に見る迫力も魅力的ですが、遠くから見てこそ味わえる美しさというのもあります。見方が変われば感じ方も変わる、ペンキ絵の奥の深さを教えてもらいました。人生においても同じことが言えそうですね…
話が壮大になったのでもとに戻します。
美しい鯉たちの描かれたタイル絵も見逃せません。
ペンキ絵とタイル絵。それぞれ主題も画風も異なりますが、こうして上下に並ぶと一体感があります。湯船に入ればまるで壮大な一枚絵の中に飛び込んだかのような気分を味わえます。これこそ銭湯の醍醐味ですね。
この日、5月5日は端午の節句。菖蒲湯を準備してくださっていました。
続いては普段はなかなかお目にかかれない、窯場の中の様子。
風呂桶や掃除道具、のれんなどが所狭しと並んでいます。
何気なくそこにある、ひとつひとつのものに歴史や物語を感じるのは私だけではないはず。
銭湯でよく見かける「奥のあの扉」の向こうがここです。写真右手が女湯、左手が男湯。
銭湯の魅力は国境をも超えます。
写真右の美しい女性は東京在住のフランス人、ステファニーさん。日本留学中に銭湯と出会い、その素晴らしさに惹かれていった彼女。現在はサイト”Tokyo Sento”(http:/tokyo-sento.com)を通じて、外国人向けに銭湯の魅力を発信しています。
これからもお互いにいいメディアを築いていきたいですね。そんな願いを込めた、東京銭湯・日野氏とのツーショット!
今回ご紹介できたのはこの銭湯の持つほんの一部の表情にすぎません。
本当の姿は実際に足を運び、目で見て、お湯に浸かることではじめて感じることができる。
私自身、今回の見学会に参加してはじめてそう思うことができました。
東京にもこんな銭湯が残っていたんだということ、
みなさんにもぜひ一度、確かめに行っていただけたらと思います。
夢は銭湯でライブをすること。
熱い湯と水風呂が好きです。