ゴールデンウィークも終盤にさしかかった5月5日。
東京銭湯の仲間たちと一緒に文京建築会ユースさん主催の「月の湯見学会」の最終日に参加してきました。
文京区・目白台の「月の湯」。
昭和2年創業の歴史を持つこの銭湯、東京に現存する木造銭湯で最古級とも言われ、私もいつか行きたいと思っていた銭湯のひとつでした。
しかし残念なことにこの5月末をもって営業を終了するとのこと。
ひっそりと姿を消そうとする月の湯の雰囲気を多くの人に味わってもらい、この貴重な建物の活用について考えるきっかけとなってほしい…。今回の見学会はそう願う若者たちの思いがかたちとなったものです。
残り少ない日々ではありますがこの記事を通して月の湯のことを知っていただき、少しでも多くの方に足を運んでもらえれば幸いです。
それではいつものように行き方からご紹介。
東京メトロ護国寺駅6番出口から出ると、目の前には講談社のビル(旧社屋)。このあたりは出版社のビルが多く並んでいます。講談社のビルを右手に見ながら通り沿いに進んでいきます。
大塚警察署前交差点(コンビニと居酒屋の入ったビルが目印!)を右に曲がります。高速道路の下をくぐり、その先に続く坂道を歩いていきます。
しばらく歩くとつき当たりに緑色の看板の商店が見えてきますので、そのひとつ手前の十字路を左に曲がり、そのまままっすぐ進みます。
私が到着したときにはすでに多くの人でにぎわっていました。月の湯のこと、銭湯のことを思う人がこんなにいるとは!びっくりしました。
この日は銭湯研究の第一人者・町田忍さんのトークショーが開かれました。月の湯の歴史的・文化的価値の高さについて、さまざまな視点から解説されていました。町田さんのお話には銭湯を楽しむためのヒントが詰まっていて、一度聞くと銭湯の入り方・見方ががらっと変わります。
ここからは月の湯の様子を写真とともにご紹介。
男湯から見たペンキ絵。立派な富士山です。
歴史を感じる蛇口。準備中の洗い場はむっとした熱気に包まれていました。
親子ガエルの置物。ここで長年お客さんを見守ってきたのでしょう。
高く開放感のある天井。手書きの看板も味があります。
見学会中は自由に写真を撮ることができました。月の湯の在りし日を写真の中に収めることができるチャンスとあって、参加者の方は思い思いにカメラを構えていました。
「はじめまして」「おつかれさま」「ありがとう」
きっとそんな思いを込めながらシャッターを切っていたことでしょう…。
後編は禁断(?)の女湯と窯場の様子を中心に月の湯の魅力にさらに迫っていきます。
夢は銭湯でライブをすること。
熱い湯と水風呂が好きです。