葛飾区の銭湯初取材!【PART.1】より引き続き金町にある「金町湯」をご紹介します。
千鳥破風のレトロな銭湯で、昭和18年から創業しています。
一度火事に焼かれ建て直したこともありましたが、その後は床の張り替えや窓サッシの取り替え、20数年前にスチームサウナを取り替えたくらい。
大きな改装はせずにレトロな雰囲気を残しています。
そんな「金町湯」を今回は女湯を中心にご紹介していきます。
♨ 女湯脱衣所にも当然ロールカーテンが!
こちらが女湯の脱衣所になります。
縁側には小さな池の跡があり、以前は金魚が泳いでいたそうですが今は植木などがある庭となっています。
こちらにも当然…
ロールカーテンが下がっています!男湯と違い脱衣所だけではなく浴場側もカバー!
番台式の銭湯に抵抗のある若い女性客の方も安心してご利用頂けます。
このおかげもあってか「金町湯」には若い女性のお客さんもチラホラ利用されているようです。
縁側の横にはレトロ銭湯定番のマッサージ機と髪乾燥機があります。
「金町湯」では定番の牛乳、コーヒー牛乳がよく売れるようです。夏はポカリスエットの売り上げも伸びるようです!
♨ お客さんの男女比は男6、女4ほど。
女湯の浴場です。男湯と構成は一緒です。ペンキ絵は瀬戸内海の風景が描かれています。
「金町湯」の客層は60歳以上が5割を占めますが、男女比で言うと男6、女4ほど。
日によっては半々の時もあるようで、意外と女性客が多いようです。
そしてたまに欧米や東南アジアからのお客さんも。
女湯にも「麦飯石」(ばくはんせき)が使われております。
♨ 「金町湯」の売りは「レトロ」!!
時代の流れから現代風に改装していく銭湯が多い中で「金町湯」のようなレトロ銭湯は貴重です。
店主さん自身「良くも悪くもレトロなところが売り」「時代遅れかもしれないがそれが逆に新鮮」と仰っていました。
「脱衣所の格天井(ごうてんじょう)も今は新しく作ることもないので貴重だ」と言ってくれるお客さんや、2013年に近くに新しくできた東京理科大学の葛飾キャンパスから物珍しさからか、若いお客さんも増えてきて、お客さんの年齢層の構成比も徐々に変わってきているとか。
ロッカーの上には常連さんのお風呂道具が置いてあり、昔馴染みの利用者からの愛され具合も垣間みれます。
貸しロッカーを取付けることも考えたが今更お金を取るのは忍びないと、設置はせずに利用してもらっているそうです。
ただ置いて行くことは、トラブル等もあるため店主さんは断っている状態なので、基本的には各自お風呂道具は持ち帰りましょう…!笑
「金町湯」は常連さんに対する気遣いと、ロールカーテンの設置などによる新しい利用者に対する気遣いが感じられる銭湯です。
葛飾区の銭湯も廃業が続く中、「金町湯」は「THE・レトロ銭湯」として今日も金町のお客さんを迎え入れます。
近隣のお住まいで「金町湯」を知らなかった方、レトロ銭湯に行ってみたい方は是非足を運んでみてください。
以上、金町のレトロ銭湯「金町湯」でした!
銭湯とデザイン。社会事業会社「Tokyosento Inc.」代表取締役とデザイン会社「DSCL Inc.」取締役を兼任しています。 現在は新しく銭湯を中心としたコミュ二ティの活性化やソーシャルデザイン領域をやっています。
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