相撲部屋の跡地に建てられたという『照の湯』。
創業当時の豪華さを物語る設備が多く残されていて、レトロ好きにはたまらない銭湯です。
【PART.1 】でご紹介した「男湯」に続いて、今回は「女湯」をレポートします!
昔ながらの脱衣所には、細やかな心遣いがたくさん!
女湯の入り口には衝立があり、番台からは脱衣所への視線を遮る工夫が。
女性に嬉しい心遣いです。
ゆったりくつろげる脱衣所。レトロな化粧品の広告もいいですね!
ベビーベットがたくさん!子どもたちが喜びそうなグッズも置かれています。
創業当時、浴室の洗い場のカランが順番待ちになるほど大盛況だったという『照の湯』。
このベビーベットにもたくさんの赤ちゃんが並んでいたんだろうなぁ……と、かつての面影を感じることができます。
針のある体重計に、女湯だけのアイテム・釜形ドライヤーもあります。
湯上がりには「本日のお茶」を飲むことができます。
この日はベトナムのお茶「蓮の葉茶」。
『照の湯』のお母さんが、夏は冷たいお茶、冬は温かいお茶を用意してくださっています。
脱衣所でゆったり飲めば、ちょっと優雅な気分を味わえそう……。
続いて浴室も見ていきましょう!
男湯とは全く違う!花鳥風月のタイル絵に注目!
女湯と男湯の境の壁には花鳥風月の手書きタイル絵が。
男湯側は洋風のモザイクタイル絵だったのに対して、女湯側は全く雰囲気が異なります。
(男湯と女湯、普通は両方見ることがないので、これはなかなか気づかないかも!?)
桜に牡丹、菖蒲……と様々な花や鳥たちが優雅に描かれていてとっても素敵です。
(ちなみにこちらが男湯側。洋風な雰囲気がステキですよね。)
また、男湯と同じく女湯にも、ローマ風の飾りがついた浴槽に、獅子口。壁にはかつては本物の魚が泳いでいたという浴槽もありました
銭湯ひとすじ60年のご主人! ご夫婦で営む『照の湯』
現在ご夫婦で切り盛りされている『照の湯』。
ご主人の高柳 保さんにお話をお伺いしました。
『照の湯』の現在の建物は65年ほど前に建てられたそうで、前の店主が体調を崩して続けられなくなったところを高柳さんが引き継いだのが1981(昭和56)年。それまでは東京・深川で銭湯をされていたそうです。
1957(昭和32)年、15歳の時に地元・石川県能登から上京し、ずっと銭湯ひとすじの道を歩んできたご主人。
「仕事はキツイ、でも苦になったことはない。」とお話してくださいました。
重労働も多い銭湯の業務……にもかかわらず笑顔でそう語るご主人がとてもステキで、印象的でした。
「何にもない、古い銭湯だけど~」と言うご夫妻ですが、違うんです!
60年以上前の設備がここまでそのまま残っていて、しかもそれは他の銭湯にはなかなかない当時の最先端、個性的な設備で、昔ながらのレトロな雰囲気いっぱい!
細かい部分には心遣いが感じられるサービス、番台には笑顔のお母さん、初めて行っても優しく話しかけてくれる……
こんな銭湯他にはありません!
銭湯好きな方、最近銭湯に行き始めてちょっとこなれてきたわ……なんて方、『照の湯』に入れば、今までとは一味違った銭湯に出会えるかも!? おすすめです!
帰りの玄関にて。
「ご来浴」、いい言葉!!
今日もいいお湯でした……♨
銭湯大好きパーソナリティ・ナレーター・MC。
Xラジオで銭湯トークしています。レトロ銭湯・ペンキ絵ファン。大相撲も大好き。銭湯のTVで見る大相撲中継が好きです!