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温泉ソムリエがお答えします!《PART.1》【泉質とは】

 

こんにちは。泉質重視の温泉銭湯ライター、とむです。

みなさんは”温泉“と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか……?

リゾート、観光地、海、山、星空、大自然、秘湯、リラックス、健康増進、昭和建築……
思い浮かべることは人それぞれだと思います。

みなさんのなかにも、温泉が大好き!という方は多いのではないでしょうか。初対面の方とでも、温泉の話をすると大抵盛り上がります。
そして温泉ソムリエという肩書き上、よく聞かれることが二つあります。

1. 今までで一番良かった温泉はどこですか。
2. 体にいい泉質を教えてください。

1に関しては、全国にはそれぞれの魅力に溢れた素敵な温泉がありすぎて選ぶのが非常に難しいので、今回は2の「体にいい泉質」についてご紹介しようと思います。

温泉ソムリエの視点で泉質と、その効果について、二回に分けてお伝えしていきます!

 

そもそも「泉質」とは?

 

温泉ソムリエとしては細かい部分までお伝えしたいところではあるのですが、まずは入門編として覚えてすぐに使える知識からご紹介していきます。

 

〈知識その1〉 温泉分析書を見よう!

 

まずは基本の「き」にあたる部分。


温泉の良さを知りたいときは、「温泉分析書」を見よう!

各温泉では、法律によって「温泉分析書」の掲示が義務づけられています。

この温泉分析書を見ると、「泉質」と「効果」が把握できるようになっています!

 

〈知識その2〉 泉質は10種類に分けられる!

 

この10種類を覚えておくと、温泉通の顔ができて鼻高々です。

 

①「単純温泉」

②「炭酸水素塩泉」

③「塩化物泉」

④「硫酸塩泉」

⑤「酸性泉」

⑥「含二酸化炭素泉」

⑦「含鉄泉」

⑧「含硫黄泉」

⑨「含放射能泉」

⑩「含ヨウ素泉」

※泉質名を規定している「鉱泉分析法指針」が平成26(2014)年に改定され、⑩含ヨウ素が追加されました。
また、改正前には「含銅泉」、「含アルミニウム泉」も泉質名として含まれており、現在でもその記載が残っている温泉もあります。

正確には上記10種以外に泉質名のつかない温泉も存在します。

結構、単純!と思った方も多いのではないでしょか。

この10種の泉質ですが、「温泉分析書」では、10種のうち1種のみ記載される場合や、いくつかの種を組み合わせて記載される場合があります。

 

たとえば、私の大好きな東鳴子温泉『大沼旅館』母里(もり)の湯の泉質名は、「ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉」と書かれています。

東鳴子温泉『大沼旅館』母里の湯の温泉分析書

これは、②炭酸水素塩泉、③塩化物泉、④硫酸塩泉の3つの泉質名が組み合わされているということ。

また、カタカナで書かれてある部分は一番濃度が高い成分名。つまりこの場合は「ナトリウム」の濃度が高いことがわかります。

東鳴子温泉『大沼旅館』

 

では、これら10種類の泉質はそれぞれ何が違うのか、また、どのような効果があるのか。
その気になる効果について違いを見ていきます。

 

〈知識その3〉 温泉の効果は「適応症」という形で表される!

 

さきほどの『大沼旅館』母里の湯の温泉分析書を見てみると、「一般的適応症」と「泉質別適応症」という二つの欄があります。


「一般的適応症」というのは、10種類すべての泉質に共通する12項目の効果のことです。

 

①筋肉、関節の慢性的な痛み、こわばり(関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、神経痛、五十肩、打撲、捻挫などの慢性期)

②運動麻痺による筋肉のこわばり

③冷え性、末梢循環障害

④胃腸機能の低下(胃がもたれる、腸にガスがたまるなど)

⑤軽症高血圧

⑥耐糖能異常(糖尿病)

⑦軽い高コレステロール血症

⑧軽い喘息・肺気腫

⑨痔の痛み

⑩自律神経不安症やストレスによる諸症状(睡眠障害、うつ状態など)

⑪病後回復期

⑫疲労回復、健康増進(生活習慣病改善など)

「鉱泉分析法指針」の平成26(2014)年改定前の分析書には以下のように書かれています(上記、大沼旅館の温泉分析書は改定前の基準に従って記載されています)。

神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進

 

10種類の泉質すべてに共通ということは、すなわち温泉に入ることで期待できる共通の効果です。

全項目を覚えておくのは難しいですが、どの温泉に入っても、さまざまな効果が得られ、体に良さそうだということだけ覚えておいてもらえれば大丈夫です。

万能予防薬のような存在として温泉を捉えると、入浴の楽しみがまた一つ増えるのではないでしょうか。

 

大沼旅館 母里(もり)の湯

 

〈知識その4〉 気になる「泉質別適応症」とは

 

さきほどご紹介したのは、「一般的適応症」についての効果。では、もう一つの「泉質別適応症」とは一体なんでしょうか。

それは、

泉質ごとに異なる効果
のことを言います。

前置きが長くなりましたが、この「泉質別適応症」というのが泉質による効果の違いです!

 

①「単純温泉」・・・自律神経不安定症、不眠症、うつ状態

②「塩化物泉」・・・きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症

③「炭酸水素塩泉」・・・きりきず、末梢循環障害、冷え性、皮膚乾燥症

④「硫酸塩泉」・・・きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症

⑤「酸性泉」・・・アトピー性皮膚炎、異常性乾癬、耐糖能異常(糖尿病)、表皮化膿症

⑥「含二酸化炭素泉」・・・きりきず、末梢循環障害、冷え性、自律神経不安定症

⑦「含鉄泉」・・・(飲用のみ鉄欠乏性貧血)

⑧「含硫黄泉」・・・アトピー性皮膚炎、異常性乾癬、慢性湿疹、表皮化膿症(硫化水素型は末梢循環障害を追加)

⑨「含放射能泉」・・・高尿酸血症(痛風)、関節リウマチ、強直性脊椎炎

⑩「含ヨウ素泉」・・・(飲用のみ高コレステロール血症)

※効果は浴用の場合として記載。

 

以上が、〈知識その2〉でご紹介した10種類の泉質それぞれの効果です。

しかし、よく見ると同じような言葉が並んでいるし、難しい言葉が多いしで「何がなんだかさっぱり(笑)」といった声も聞こえてきそうです。

 

次回の《PART.2》では、より細かくそれぞれの効果の違いについてお伝えしていきます。

 

今日はここまで!

 

「東京銭湯 – TOKYO SENTO -」では、銭湯以外に温泉についてもご紹介しています。

記事を参考に、楽しい湯めぐりをしてください!

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