疲れた日はここでひとっぷろ! 駅近! 駅から徒歩1分の銭湯です。
卒業論文を書き終えてひと月が経ち、人生最後(?)の長期休みを噛みしめている大学生ライターの山田です。
論文執筆中の挫けそうなとき、幾度も銭湯に助けられました……。
銭湯のありがたさを改めて実感した冬でしたね。
そんな私が今回は、東京都新宿区上落合にある『松の湯』をご紹介します!
驚くほどの駅近なので、手ぶらでフラっと立ち寄れます。
『松の湯』は東京メトロ東西線「落合駅」から徒歩1分の好立地に佇んでいます。
また、西武新宿線・都営大江戸線「中井駅」から徒歩7分、JR総武線・都営大江戸線「東中野駅」から徒歩7分と多くの人が立ち寄りやすい立地となっています。
タオル1枚、リンスインシャンプー、ボディーソープ、洗顔フォームを無料貸し出ししているとのことで、いつでもフラっと立ち寄れそうです。
「落合駅」を降りて「松屋」の手前の路地に入るとすぐに『松の湯』が見えてきます。建物は縦長の珍しい造りで、入口の壁には先代のご主人が描いたペンキ絵が迫力いっぱいに出迎えてくれました。
暖簾をくぐり抜けて中に入ると、店内は歴史を感じさせながらも隅々まできれいに清掃されていました。
ご主人いわく、『松の湯』は大正時代につくられ、平成元年に先代のご主人が中普請をしてから30年が経つそうです。
歴史を感じる店内ですが、綺麗に清掃された脱衣所や流し場を見ているとご主人の銭湯愛が伝わってくるようです。
『松の湯』のこだわり! 日替わりの薬湯で毎日楽しませてくれる。
浴室の流し場には、男風呂は立ちシャワー2つ、カラン18つ。女風呂には立ちシャワー1つ、カラン20つが用意されています。
また湯船の種類は、漢方湯、ぬるめの湯(41度~42度)、あつめの湯(42度~43度)、唄背湯(打たせ湯)、水風呂が用意されています。
『松の湯』こだわりの薬湯は、毎日違う種類のお湯が用意されます。ハーブ湯と漢方湯の日があります。
ハーブはラベンダー、ジャスミン、カモミール、ペパーミント、スペアミント、ミント(ハッカ)、ローズマリー、ローズヒップ、ユーカリ、タイム、レモンバームなど。
漢方は黄柏(おうばく)、独活(どくかつ)、当帰(とうき)、川弓(せんきゅう)、芍薬(しゃくやく)、陳皮(ちんぴ)、艾葉(がいよう)、紅花(こうか)、どくだみ、ゆず、杜仲の葉、桃の葉、柿の葉、びわの葉、いちょうの葉、しその葉など。
毎日通うのが楽しそうな銭湯ですよね♪
窓の奥には滝が流れており、夜にはその滝が赤くライトアップされるらしく、私も次は夜も来てみよう……なんて。明るいうちに行くのと、日が落ちてから行くのでは、また違った表情を見せてくれる銭湯なようです。
銭湯経営、会社経営と2つの顔をもつご主人。銭湯への想いとは!?
『松の湯』を現在営んでいるご主人は、マーケティング会社の経営も行っているようで、『松の湯』もFacebookページ、Twitter、Instagramなど様々なツールを使って情報を発信しているよう。それは、「様々な人に『松の湯』を知ってもらいたい」からだとご主人はおっしゃっていました。
「『松の湯』に来て頂いてリフレッシュしてもらいたい。飲みに行く前の気分転換のような場所としても使ってもらいたい。」とご主人。
また、「たくさんの若い子たちにも銭湯のよさを知ってほしいし、銭湯に人が集まりコミュニケーションができるような場にしていきたい。」と語って下さいました。
『松の湯』先代のご主人、笠原五夫さんは2年前に逝去されていますが、メディアにも多数取り上げられたほど銭湯の文化に精通している方だったようです。
五夫さんが生前執筆した『絵で見る ニッポン銭湯文化』は刊行する前に逝去されてしまい、息子のご主人やご家族が話し合って刊行を決めたそうです。
本書表紙の富士山は先代の五夫さんが描いた最後の作品だそう。『松の湯』に行ったあと、この本を読むと、『松の湯』のこれまでの歴史や背景を知ることができてとても面白かったです。
ご興味のある方は『松の湯』と合わせて『絵で見る ニッポン銭湯文化』で、銭湯や『松の湯』の歴史を学んでみるのも面白いかもしれません。
温泉好きな信州生まれの女子大生。特技はリンゴの皮むき。