鼓童×銭湯の和太鼓ライブ、前代未聞のイベント
北区『殿上湯』で開催された「風呂ドン supported by 東京銭湯 – TOKYO SENTO –」。
佐渡島を拠点に、世界の舞台で活躍する太鼓芸能集団・鼓童と、昔から住民や家族同士の憩いの場として親しまれてきた銭湯は、まさに「伝統の共鳴」を起こしていました。銭湯にやぐらを組んで太鼓演奏をするーー。そんな前代未聞のイベント「風呂ドン」の様子をレポートします。
富士山ペンキ絵をバックにダイナミックな会場構成
ダイナミックに男湯と女湯にまたがって組み上げられた大きなやぐら。こんな舞台、見たことない！！
銭湯という場所でこの舞台を本当に実現できるのか、演奏との兼ね合いを何度も審議して実現しました。今までにない鼓童のパフォーマンスを楽しんでもらえる新しい舞台の形ができたのではないかと思います。
普段はお湯が張られ、地域の方々にとって憩いの空間となる銭湯。そんな場所に迫力のある舞台を設営しての公演は、未だかつてない臨場感にあふれたライブとなりました。
男湯と女湯どちらからでも演奏を楽しむことができるやぐらは、天井の高い『殿上湯』だからこそ実現できたもの。お湯を抜いた浴槽に入れる機会も滅多にないので、観客のみなさんは開演前から楽しそうです。
世界を沸かせる太鼓芸能集団・鼓童の音
いよいよ最初の太鼓の音が銭湯に響き渡った瞬間……、観客全員が息を飲み、会場が鼓童の生み出す世界に引き込まれていくのを感じました。
ドン、と浴槽中に響き渡る太鼓の音。そして、そこに次々と合わさっていく唄声や木琴と笛の音。その響きの重なりに、思わず息を呑みました。
銭湯での演奏は鼓童にとっても初めての試み。今までとは違う太鼓の響き、観客との近い距離感、銭湯という場の雰囲気があいまって新しいパフォーマンスとなり私たちを魅了します。
心臓の奥にズンと響く和太鼓の音は、ネットではなくリアルな演奏だからこそ体験できるものです。
鼓童と観客が奏でる音で生まれた一体感
観客全員が手にしている風呂桶は、入場の際に配られたもの。鼓童の掛け声とリズムに合わせてセッションするシーンでは、浴室全体に響く音と熱気で、会場のボルテージは最高潮に。ここが銭湯であることを忘れるくらいの大きな盛り上がりを見せました。
まさに殿上湯の空間が一体となった瞬間。老若男女問わず笑顔で風呂桶を打ち鳴らす姿に、音楽の持つ力を改めて感じました。
観るだけでなく、風呂桶をたたいて参加し、体験するライブ。会場中に自然と笑顔があふれます。
「銭湯」と「和太鼓」というコラボレーションは、今までにあったようでなかった想像以上の化学反応を引き起こしていました。
終始会場が一体となり、全員が「音」を体中に感じて楽しんでいたように思います。
来場者には限定グッズ＆特製ドリンクフードも
写真：Ryota Tsukamoto
来場者には、もれなく風呂ドン特製の手ぬぐいのプレゼントがありました！ 風呂ドンマークが捺染されてかっこいい！
風呂ドン手ぬぐいの帯には、このイベントの素敵なステートメントが。
銭湯をきっかけに鼓童に興味を持った人たち、また逆に鼓童をきっかけに銭湯に興味を持った人たちによって、たくさんの「共鳴」が生まれたイベントだったと思います。
手ぬぐいをさっそく、その場で首に巻いてライブを楽しむ人も！
すっかりイベント会場に模様替えしていますが、実はここ、普段は男女で分かれている脱衣所なんです。
イベントの際はこのようにパーテーションを開いて、広く抜けた空間として使うことができます。おそるべし殿上湯のポテンシャル……！
脱衣所で販売していた殿上湯特製のドライカレーやオリジナル地下天然水ドリンク、近隣のカフェCocofulのスイーツ、そして鼓童グッズや東京銭湯-TOKYO SENTO-グッズも大人気でした！
老若男女が全力で楽しむ風呂ドン
風呂ドン supported by 東京銭湯-TOKYO SENTO-は、小さい子供から大人まで、おじいちゃんおばあちゃんや海外の方など、本当に幅広い方々にご来場いただきました。特に印象的だったのが全力で楽しんでいた若者たち。来場者の半数が２０代の方々だった今回のイベントは、エネルギッシュな雰囲気が会場を包んでいました。
お客さんからも「想像よりはるかに楽しかった！」「すっかり鼓童のファンになった！」「銭湯という場所がおもしろい！」などという声が集まりました。
今回ライブ会場となった『殿上湯』は、この素敵な富士山絵を眺めながらゆっくりお風呂に入れる素敵な銭湯です。日曜の朝湯カフェや、泊まれる銭湯としてAirbnbも展開し、面白い人たちが集う注目のクリエイティブ銭湯……！
これからも目が離せません。今度はお風呂に浸かりにぜひ足を運んでみてくださいね。
東京銭湯 編集部のスタッフです！
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