取材・執筆:木村衣里 撮影:飯本貴子
転載元:ヒトトキ
https://www.smbc-card.com/mem/hitotoki/play/fukunoyu.jsp
「よりみちでヒトトキ ~460円の至福~」では、みなさんにぜひ足を運んでほしい銭湯をテーマごとにご紹介。
今回は「銭湯×写真映え」がテーマ。文京区にある和モダンテイストな銭湯「ふくの湯」の魅力を、写真映えポイントと共にお伝えしていきます。
ただし、銭湯では脱衣所での撮影は厳禁。ここでは撮影可能エリア(外観やロビーなど)の写真映えポイントをご紹介します!
写真映えスポット:正面~入口エリア
東京メトロ「本駒込駅」より徒歩5分のところにある「ふくの湯」。日本の伝統建築をイメージした、和風かつモダンなデザインが印象的です。銭湯への入口は階段を登って2階にありますが、その手前にもたくさんの写真映えスポットがあります。
■銭湯正面
例えば入口正面。そのまま切り取るだけでもバッチリ素敵な表情を見せてくれます。
1972年に開業した「ふくの湯」は、2011年にリニューアルしたデザイナーズ銭湯
木造の建物と丸窓、のれん、周りの木々がいい感じにそれぞれの存在感を引き立てています。夜には間接照明が灯るため、日中とはまた違った表情が見られます。
■丸窓
丸窓のみに注目してみてもこの美しさ。階段を登って振り返ると、窓の向こうに黄色く色づいたイチョウが映えます。
窓で景色を切り取る発想は、日本古来のもの。時代が変わっても廃れることのない先人たちのセンスには、驚かされるばかりです。
■階段下の小庭
さらに階段下には緑豊かな小庭があります。
取材時はあいにくの雨でしたが、雫に濡れた葉っぱも、それはそれでキレイ!
鮮やかな黄色いイチョウの葉が、四季の移ろいを感じさせてくれました。
■照明
入口の前に連なった照明もよくみると細かい装飾がされていて、とってもかわいい……!!
どうですか? これでまだ建物内に一歩も入っていないという事実……!
細部にまでこだわってデザイン・設計された銭湯だからこそ、どこを切り取っても絵になるわけです。
写真映えスポット:入口~ロビーエリア
ここから紹介するのは、ロビーエリアです。
撮影をする際はほかのお客さまの迷惑とならないよう、またできれば銭湯さんにも一言かけてから撮影するようにしてくださいね!
■照明
照明がかわいいのは外だけではありません……!
ロビーのランプシェードは陶器製。細かい切り抜き部分から漏れでる光は柔らかく、とってもキレイです。
紹介したスポットをスマホで撮るとこんな感じになります。
スマホでサクッと撮影したものでも、銭湯自体のデザインが優れている分簡単にSNSなどで映えるような仕上がりに!
ほかにも靴箱やフロントなど、切り取り方によって写真映えするポイントはたくさん。なのですが、「ふくの湯」の真の美しさはこの先の浴場内にあるんです……!
ただし、ここから先は撮影禁止エリア。スマホやカメラでの撮影はせず、心のシャッターを押しまくってその目に焼きつけてくださいね。
入浴するだけでご利益がありそうな、ありがた~い浴場
浴室は「弁財天の湯(週替り薬湯)」と「大黒天の湯(人工ラドン温泉)」の2種類あり、1週間ごとに男女が入れ替わるシステム。
取材時は「弁財天の湯」が女湯、「大黒天の湯」が男湯でした
木製のロッカーには数字ではなく「いろは」の文字!
「弁財天の湯」は、週替りの薬湯になっていて、この日は「じっこうの湯」。独特のい~い香りが浴場内に充満し、心までホッとします。
浴槽の上には銭湯絵が。立派な赤富士と大きな鷲が描かれています
さらに浴室を区切る木製の壁には、弁財天の絵……!
広い浴槽のほかに壺湯もあるため、1人でゆったりお湯に浸かりながら艶やかな壁画やペンキ絵をたのしめちゃいます。
「大黒天の湯」には縁起の良い「一富士、二鷹、三茄子」が描かれています
至るところに「福」を感じる「縁起のいい」ものが描かれているため、この空間にいるだけで、なにかご利益がありそうな気持ちになってきます。
というのはあながち間違いではないようで、店内の配色には風水の考えを用いているとのこと。どうりでありがたい空気が流れている訳だ……!(筆者の感想です)
まとめ
銭湯としての魅力はもちろんのこと、おもわず写真に収めたくなってしまうデザイン性を兼ね備えた「ふくの湯」。
一人で行くのはもちろんのこと、友人や恋人、家族で行ってもたのしめる銭湯だと思います。お風呂でゆったりくつろいだあとは、お気に入りの一枚をぜひ「#ふくの湯」のハッシュタグと共にSNSにシェアしてみてください。思わぬ人からいいね!が飛んでくるかもしれませんよ……!
それでは!
※次回は「銭湯×漫画」をテーマに、昭島市にある「富士見湯」をご紹介します!
「東京銭湯 - TOKYO SENTO - 」編集長。
X2018年7月に独立し、フリーランスの編集者・ライターに。同時にWebメディア「東京銭湯 - TOKYO SENTO - 」の編集長に就任。フリーランスの編集・ライターのギルド的チーム「Huuuu」にも所属している。全国を飛び回りながらいろんなお風呂にはいるのが好き。