『みどり湯』の裏側は男のロマンが詰まった“アツイ”場所
みなさま、銭湯へよく行く人も、初心者の方も、銭湯ってどうやってお湯を沸かしているか気になったことはありませんか?
銭湯お遍路スタンプラリーで旅をするように都内各所の銭湯を巡っている私も、銭湯の裏側を見たことがありません。
湯船に浸かっていると、時折裏側に通じる扉から出入りする“銭湯の中の人”……あの人は何処へ!?あの扉の向こう側は一体どうなっているのだろう!?と疑問に思っていたのを思い出し、「銭湯の裏側拝見!」という企画を思い付きました。
そこで裏側を見せてもらうべく、最近よくお世話になっている自由が丘にある『みどり湯』さんへお邪魔してきました。
東急東横線 自由が丘駅から徒歩7分のところにある銭湯 『みどり湯』。
銭湯の裏側へ案内してもらうと……そこにいたのは店長の清水裕(ゆたか)さん!
フロント業務などの銭湯の表の仕事はもちろん、お湯を沸かしたり管理や調整をする大事な裏のお仕事を、似ていると言われる弟のしんやさんと一緒に担当されています。
趣味は自転車、車、釣りなど多趣味な店長さんのいる銭湯裏側には、イタリア製の自転車 Bianchi(ビアンキ)がさりげなく置いてありました。
以前は休みの前の日に、閉店作業後にそのまま奥多摩辺りまで自転車で行って清流でヤマメなどを釣っていたとか。
凄いパワフルですね。
長期休みが取れる日は奥様(オーナーの智子さん)と京都旅行に行きゆっくりす過ごす一面もあるそうです。
真夏は蒸し風呂状態!?自動塩素投入機
銭湯の裏側は真夏になると43度近くもの室温になり、当然湿気もあるのでとにかく日中は暑いそうです……日が沈むと少しは涼しくなるものの、なかなかハードな現場ともいえます。
少しでも効率よく便利な機材を投入すべく、自動塩素投入機を導入されていました。
通常は固形の塩素を都度入れていくのですが、機械に液体状の塩素を入れると、お湯の塩素濃度を測りながら自動で調整をしてくれます。
これはハイテク!(写真中央にある水槽のようなものがその機械です。)
これが『みどり湯』心臓部の操作盤!
カチャッ!赤いランプやスイッチがたくさんある昭和のウルトラマンに出てきそうなかっこいい操作盤を見せてもらいました。
以前は重油からお湯を沸かしていたそうですが、2011年の改装工事により、ガスで沸かすようになったそうです。
それぞれのスイッチには目印として「超音波男」「超音波女」「ランドリー湯」「ランドリー水」「釜オカン」「カラン循環」「パッケージ男」「バイブラ」「予備3」「バーナー」といった文字がテープで貼ってありました。
「釜オカン」というのは「お湯を温める菅」という意味だとか。
業界用語、もしくは先代から引き継がれた言葉でしょうか。
また、もしもトラブルや地震が起きたときはどのようにするか、手順や対処のマニュアルも書いてありました。さすがです。
裏には工具がたくさんあります!
すぐに使えるように壁の飾り棚にある工具類。
「これは何に使うんですか?」と聞いたところ「実はここの道具はそんなに使わないんです」と、奥からごっそりと黒くてかっこいい工具入れに入った道具をたくさん見せてもらいました。
停電時でも見えるように工具の先にLEDライトが付いているものもありました。
釣り道具のようなこだわりの道具類を今度またじっくり見せてもらいたいと思いました。
奥の小部屋では洗濯物を畳んだり、予備の備品や、ラジコンが置いてあったり、秘密のアジトみたいでした。
二階の事務所では飼っているかわいいワンちゃんがお留守番していることが多いようです。
ワンちゃんをトートバッグに入れて連れて帰っているところは、ぬいぐるみみたいにかわいいです(^^
裏庭には昔のなごりが……
以前は重油でお湯を沸かしていたそうです。裏側にはそのときの建物があり、今では倉庫になっているようです。
しっかりした頑丈な作りなので、何かあったときの!?一時的に避難するシェルターになるかもしませんね。
『みどり湯』では今も地下水でお湯を沸かしているそうです。
とても柔らかいお湯は温度も適温で気持ちがよいです。
ほんの一部でしたが、銭湯の裏側にお邪魔してきました!
夏の暑さに負けず、毎日お湯を沸かしてくれる番頭さんに頭の下がる思いです。
それぞれの銭湯にあるもう一つの扉”銭湯の裏側”にまた機会があればお邪魔してみたいです(^^
『みどり湯』店長による公式Twitterアカウントが開設されました!
→https://twitter.com/midoriyumeguro
「オシャレタウン自由が丘にある“ほっとする”銭湯 『みどり湯』【目黒区 / 自由が丘駅】」もぜひご覧ください。
時間があれば都内で銭湯お遍路マップや銭湯アプリを見ながら、ぶらり銭湯巡りを楽しんでいます。
銭湯関係の繋がりも増え、充実した日々を過ごさせてもらっています。