大田区と品川区の境界線
ここは大田区と品川区の境目。東急池上線「旗の台」駅と「長原」駅のちょうど中間あたりに、『中延記念湯』はあります。
ぽつりぽつりと商店が残る小さな通り。中延記念湯の斜め前には昔懐かしい豆腐屋さんがあり、香ばしい香りを漂わせていました。
贅沢に広がる、広々とした空間がすごい
中延記念湯は、昔ながらの銭湯建築。最近のビル型銭湯にはない、広々とした空間が魅力です。脱衣所から見上げる天井は高くかまぼこ型で、解放感がすごい。まるで大きな箱に入っているような感覚です。男女間の仕切りも低めのせいか、ものすごく空間が広々と感じます。
浴室はシンプルながら、浴槽は多め。ジャグジーが楽しめる細かく仕切られた浴槽と、薬湯の浴槽、水風呂の浴槽があります。
ペンキ絵はちょっと変わっていて、よく見る富士山の風景画のまんなかに、坊やと地球のマスコットがハイタッチしているイラストが描かれています。なんだか可愛くてほっこり。ペンキ絵は中島盛夫さんが描かれたものだそう。
湯舟に浸かってかまぼこ型の高い天井を見上げれば、今日の疲れも悩みもふうっと飛んでいきそうです。
スチームサウナ・露天風呂もあり!
中延記念湯の最大の特徴は、露天風呂。ふつうの露天風呂は浴室から外に出るかたちですが、中延記念湯は脱衣所を通って露天風呂に出る形式。そのために脱衣所に緑の通路が敷かれています(まるでゴルフのパター練習マットのよう!)。
その緑の通路の脇には公園で子供が遊ぶような木馬があり、「ここは銭湯の脱衣所?」と楽しくなってしまいます。子供と一緒に来たらきっと喜ぶだろうなあ。
伺った日はたまたま工事中のため露天風呂はお休みでしたが、緑に囲まれた解放感ある露天風呂です。
無料のサウナもあり、小さな街の銭湯としてはスペック十分。近所にあったら絶対通ってしまうこと間違いなし。
共有のシャンプーとボディソープも設置されており、手ぶらで来ても安心。さらに、日曜祝日は朝10時から朝湯もやっているとのこと。
この広い空間で、露天風呂で、明るい時間の朝湯だなんて、想像しただけで最高です。早起きした休日の朝に、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
黒湯豊富な大田区に生まれ、銭湯の恩恵を受けてスクスク育ちました。
X大田区中心に、日常的に銭湯利用中。本業は植物やお花のアレコレ。