墨田区の最北端に残る、しみじみレトロ銭湯『田中湯』。
「端っこ」には面白いものがある、というのが持論です。
『田中湯』があるのは墨田区の北の端。やっぱり面白い銭湯でした! 東武伊勢崎線「鐘ヶ淵駅」からほど近く、下町風情がほのかに残る町並みの中にあるのが『田中湯』です。町家風の建物は昭和27年ごろに建てられたもので、創業はさらに前の戦前から営業している老舗銭湯。
長い歴史のある『田中湯』。その歴史の長さを感じられるものが沢山あります。玄関の木枠、浴室の柱など、昔のままの「木」でできたものが残っています。
受付は番台式(高さは低め、左右は目隠し用の板で覆われています)。脱衣所にはオカマ型のドライヤーに、アナログの体重計があり、坪庭も見えます。玄関正面にあるモザイクタイルでできた「福助人形」は、同じ墨田区の残念ながら廃業された『曳舟湯』で使われていたタイルを使って作られたそう。
脱衣所で迎えてくれるのは優しい番台の女将さんと……ちょっと珍しいあの生き物!?
『田中湯』のお湯は日替わり湯。毎日違うお湯だと通いたくなっちゃいますよね。
浴槽はバイブラの深湯と、ジェット付きの浅湯の2つです。湯温は42~43度ほど。男湯と女湯の境の壁にはモザイクタイルで作られたタイル絵があります。女湯は水族館風の魚の絵でした(男湯は西洋の風景の絵柄だそう)。
番台では優しい女将さんが迎えてくれましたが、脱衣所にはひとつの水槽が。
そしてその中にいたのは、なんと「ウーパールーパー」!!! 半年ほど前から飼っているそうで、常連さんの間では「ウーちゃん」「ウーパーちゃん」などと呼ばれて親しまれているんだとか。とっても癒やされます……。
帰りには駅のホームで立ち止まって!
東武伊勢崎線「鐘ヶ淵駅」の浅草方面行きのホームからは、『田中湯』の煙突が見えます。町並みの中に銭湯の煙突を見ると、どうしてこんなに心ときめくのでしょうか!!(銭湯好きの性……?)
忙しいとなかなか周りの景色なんて見ないかも……ですが、ちょっと立ち止まって、スマホ画面から顔を上げて、ホームからこのステキな景色を眺めてみてくださいね☆
銭湯大好きパーソナリティ・ナレーター・MC。
Xラジオで銭湯トークしています。レトロ銭湯・ペンキ絵ファン。大相撲も大好き。銭湯のTVで見る大相撲中継が好きです!