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東京に銭湯は600軒以上あり、あなたの街にもあります。
知らない銭湯。行ったことがない銭湯。行ってみたい銭湯。
そんな銭湯を、銭湯好きの記者達が実際に取材し紹介していきます。

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【江戸川区 / 新小岩駅】「子供たちに喜んで欲しい」ほっこりタイル絵が迎えてくれる一心湯【PART.1】

〒132-0031 東京都江戸川区松島4-9-8


江戸川区一心湯20160411

こんにちは。新米銭湯ライターの ayumi と申します。

普段はおばあちゃんのようにいそいそと物づくりをしながら銭湯通いを楽しんでいる、道楽ガール (アラサー) です。

よろしくお願いいたします!

 


はじめに


私の銭湯の楽しみ方は、もしかすると他の東京銭湯クルーとは少しずれているかもしれません。

「お湯につかるのが好き」「日本の大衆文化が好き」「銭湯の存在自体を愛してる」・・・等々、みなさん胸に熱いイチモツを抱えていらっしゃると思うのですが、私の場合なんと言うか、銭湯に行くことは、美術館に行くような感覚なんです。

銭湯の中にあるさりげないアート。ペンキ絵やタイル絵、使い古された木材の醸し出す雰囲気には、なんとも言えない風情があります。中には「なぜここまで手をつくしたのだろう?」と思えるような大作が迎えてくれることも。きっとその創作の根源は、先人たちのただならぬ「銭湯愛」。それにつきるのだと思います。

すばらしいのはそれがアートでもなんでもなく、人々の生活の一部になっていること。壁や床、はたまた本当にさりげない小さなパーツなんかに、そういう銭湯愛を見つけるとき、わたしはうっとりして、湯にのぼせたのか、うっとりしすぎたのか、わからなくなって (?) しまうのであります。

前置きが長くなってしまいましたが、はじめてレビューを担当させて頂くので、せっかくなら自分なりの切り口で記事を書こうと思い立ったとき、OH MY WONDERWALLというタイトルを思いつきました。「WONDERWALL」ときくと、OASIS が昔 “You’re my wonderwall” と唄ってましたが (直訳すると「不思議な壁」なんですが) 壁=行き止まり=終着点=「お前がオレの最後の女や〜」という事らしいんですね。そんな感じで、私も自分の NO.1 銭湯絵を探すような放浪記が書きたい!と思い、「OH MY WONDERWALL」をタイトルに掲げることにしました。要はあれですね、東京中の銭湯のちょっぴりアートなディテールを紹介していくぞっ!っということで、ご理解頂けると幸いです。


そんなこんなで、第一回目の取材の舞台は、
銭湯文化の提唱に力を注がれている
江戸川区は「一心湯」さん。下町ならではの銭湯文化が残る江戸川区に、ひときわ素敵なタイル絵があると聞きつけ、行ってまいりました!

 


いざ、お湯の富士の世界へ


江戸川区、新小岩駅南口。長ーい長い商店街を入って二つ目の角を右折し、仲通りをまっすぐ。もう少しショートカットできそうな経路もありましたが、せっかくなので商店街を通ってみました。なんとなく武蔵小山のそれに似ています。下町感。生まれも育ちも西東京の私にとって、異国感すら感じられるこの「下町感」。うらやましい。

駅からぷらぷらと、寄り道をしながら歩いても10分弱。

見えてきました、本日の舞台、一心湯!

 

江戸川区一心湯20160411

迎えてくれたのは江戸川区の銭湯応援キャラクター、お湯の富士が描かれたシャッター。江戸川区の銭湯で、シャッターにお湯の富士が描いてあるのは一心湯さんだけなんだとか。

ん・・・・? ちょ、ちょっと・・・?

江戸川区一心湯20160411
お、おへそにちょうど鍵穴が・・・!

ちょいデベソ風。なんてチャーミングなんでしょう。こちらのお湯の富士は、若手ペンキ絵師、田中みずきさん作。さっそく中ものぞかせていただきましょう!

江戸川区一心湯20160411

アットホームなフロントスペース。まずは女湯をのぞいちゃいましょう。

 


「どこの銭湯に行っても富士山。それでは面白くない」


江戸川区一心湯20160411

女湯の脱衣所がこちら。お客さんが描いてくれた絵がたくさん飾ってあります。

ちら見えする浴室の壁が気になったあなた・・・そうなんです!

江戸川区一心湯20160411

祭りだ!祭りだよ!


なんてかわいらしいタイル絵!動物達が神輿を担いでいるこちらのお祭りの絵は、一心湯の大黒柱、酒井さんの今は亡き奥様が「子供たちに喜んでほしい」という想いで、本からヒントを得て作ったオリジナルの絵柄だそう。酒井さんのお話を聞いていると、活き活きとした素敵な奥様だったんだなあとしみじみ。

江戸川区一心湯20160411
江戸川区一心湯20160411

つい童心にかえってしまう、なんとも癒し系なモザイク絵です。

 


熱いお湯はホスピタリティ


江戸川区一心湯20160411

お風呂はゆったりとした浴槽が2つ。丸い浴槽はバイブラ湯、広めの四角い浴槽はのぼせやすい人には嬉しい水まくら付きです。

殺菌効果も考えて冬は基本温度を44℃に設定しているという一心湯さん。「1人だと熱いけど、5〜6人入るとちょうどいい」「お客さんの入りを見て調整している」とのこと。お湯も熱いけど、ホスピタリティも厚い。

江戸川区一心湯20160411

洗い場はこんな感じ。たっぷりと光が入って気持ち良いです。

一心湯に手ぶらセットはありません。備え付けのシャンプー類があります。タオルも無料で貸し出してます。「無料なんだからタオルの質は文句言わないでね」と茶目っ気たっぷりです。ビールはアサヒしか置きません。「目の前に酒屋さんあるからね」そりゃそうだ!ホスピタリティの境目を自然に据えている一心湯。好きだなあ。


次回、【PART.2】では、男湯 (こっちもすごい!) のご紹介と、一心湯の歴史に焦点をあててみようと思います。お楽しみに!


 

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ayumi iguchi

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