高円寺の“おいしい”銭湯
高円寺駅の純情商店街を進み、『小杉湯』を横目にその道をまっすぐ行くと、目の前に『なみのゆ』の煙突が現れます。
この日は夜に訪れたので、光る煙突がスカイツリーのように堂々とそびえたつ姿を目に焼き付けながら、いざ『なみのゆ』の銭湯内部へと入ります。
靴を脱いで中に入ると、待合室のロビーにはオリジナルTシャツや駄菓子、アイスクリームや冷えたドリンクが所狭しと並んでいます。
銭湯に入ったあとの楽しみがたくさんあるのは嬉しいポイントのひとつ。
また、毎週日曜日の8時から12時には手作りのおにぎりを販売していて、密かに人気の商品となっています。
平日に伺ったので私は食べることができませんでしたが、日曜日の朝、銭湯に入ったあとのおにぎりはさぞ美味しかろうと妄想が膨らみます。地域の生活に深く根付いた銭湯だということが一目でわかりました。
ミニプールは男女日替わり
ふらりと銭湯に入りたくなる人にとって特にうれしいのがタオルの貸し出しサービスです。
普段コンパクトに荷物をまとめるためにタオルを持ち歩くことがない人にとっては本当に助かります。『なみのゆ』ではタオルだけではなく、1回分のシャンプー・リンス・ボディソープも販売しているため、思い立った時に銭湯に入ることができます。
広々とした脱衣所から浴室に入ると、小さなプールがあることに驚きます。ミニプールは追加400円の入浴料金が必要ですが、日替わりの男女交代制で入ることが可能です。浴槽は3つに仕切られており、ひとつはジェットバスが設置されています。
お湯の温度は44度ほどと、すこし熱め。お風呂に腰まで浸かっていると額にじんわりと汗が吹き出てくる心地よさを味わうことができます。また、お風呂にはミネラルウォーターを使用しており、さっぱりとした湯ごこちです。
BGMのゆったりとした音楽と緩やかに流れる時間をしばし満喫し、なんだか気分が優しくなる銭湯でした。商店街の喧騒からすこしだけ離れた場所にある『なみのゆ』、静かに癒されたい人はぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
岩手県出身。田舎の温泉も都会の銭湯もどっちも好き。何をしようが休日のシメはアイスと銭湯に限る。