REVIEW

東京に銭湯は600軒以上あり、あなたの街にもあります。
知らない銭湯。行ったことがない銭湯。行ってみたい銭湯。
そんな銭湯を、銭湯好きの記者達が実際に取材し紹介していきます。

SCROLL

MENU
BACK

【横浜市 / 鶴見駅】日常に溶け込む銭湯を!下町に咲く『清水湯』【PART.2】

〒230-0041 神奈川県横浜市鶴見区潮田町3-137-2

こんにちは。80UCOです。
【PART.1】に引き続き、今回も横浜市鶴見区の『清水湯』のご紹介です。
お待ちかねの男湯から。

 


◆明るく清潔感のある脱衣所。張り紙につい目を奪われる


shimizu_m02

入口付近に「ビール始めました」の張り紙。完全に気持ちはビールに持って行かれてしまいました。

よくみたら壁の上にグリーンが点在。和みます。

shimizu_m03

浴室全景。男湯はシャワーヘッドが水色です。

アタリマエのことなんですが、銭湯って、広くてきれいで安くで入れて最高ですよね。
風呂無しおんぼろアパートに住んでた頃のことを思い出します。
温泉でも何でもない、普通のでっかいお風呂っていうのが、家みたいでいいんだよなあ。隣の人とか普通に話しかけてきたりして。

 


◆下町の男が浸かる、黄金の舟


shimizu_m05

男湯側は通りに近い方なので、より明るく感じられます。
私の大好きな曲に、キリンジの「黄金の舟」があるんですが、この銭湯にぴったりくる気がしました。

西陽に染まる湯ぶねは黄金色、だめな日は早く帰って清水湯へ…なんてね。笑

shimizu_m07

ぐらぐら沸いております。こだわりの熱め、43℃のお湯。
PART.1で少し書きましたが、清水湯さんは10年ほど前に薪からガスに変えたんだそう。

ガスでお湯をわかすのは、煤を含む煙が出ず周辺環境には優しい一方で、
お湯の温度を1℃あげるのでもかなり料金がかさむんですって。

少しでも温度が下がると、常連さんは「ぬるい」って言うから、気が抜けないと髙橋さん。
近所のみなさんに愛されるのは、この温度を貫く一本気が理由なのかも?!

shimizu_m08

どなたさまも、波に身を委ねる小舟のように、ゆっくりお過ごしください。

 


◆家より家っぽい場所。くつろぎロビーには無料マッサージチェアも


lobby

くつろぎのロビー。太っ腹なことに、2台並んでいるマッサージチェアはどちらも無料なんです。
ビール片手につい長居してしまいそう。

ちなみに、近所の小学生たちは、フロントで買える柿ピー片手に、ここで風呂あがりの将棋を楽しんでいるそう。
渋い。渋すぎる。

ゲーム機や駄菓子を片手におしゃべりする彼らの光景を見るとき、「ええな、と思うねん」と髙橋さんの奥さん。
町のみんなが集まる清水湯。「家より家っぽい」、心温まる日常がそこにありました。

present

ちなみにこの日は「風呂の日(26日)」。入浴者にはボックスティッシュのプレゼントが!
ちびっこにはお菓子を用意してくれる、なんともうれしいスペシャルデーなのです。

 


◆銭湯シェアハウスのオーナーとして想うこと。


実はオーナー、ここ清水湯の隣で銭湯シェアハウスを経営しています。

浴場の取材後、裏にあるシェアハウスのリビングでもお話を伺いました。

share

昔の銭湯は住み込みで働く人がいた事もあり、部屋が多く作られていたそう。

この清水湯の銭湯シェアハウスでは、様々なバックグラウンドの方が暮らしています。

今は8人の住人。夫婦の方、子連れの方、犬を飼っている方、学生さん…。
「普通のシェアハウスじゃないでしょ」と髙橋さんは笑いますが、これは本当にすごいこと。

入居者は公開募集しているわけではなく、ご縁とスカウトで決めているんだとか。
これは、髙橋さんがシェアハウスで、長年過ごした経験から。
住人同士がよい距離感、よい居心地でいられるように配慮しているんですって。

それぞれ違うバックグラウンドの方を迎えるので、受け入れ前後は戸惑うこともあるそうですが
「犬を飼うってこういうことなんだ」「子どもがいるってこういうことなんだ」と、発見と気づきの毎日だそうです。

出かける間に、犬を預かる。お母さんがお風呂に入る間、赤ちゃんを見ていてあげる。
お互いのゆとりある部分で助けあえる、あたたかな空間がそこにありました。

ちなみに、一昔前に放送されていたTVドラマの「時間ですよ」が、髙橋さんの中の銭湯のイメージとのこと。
住人の一人も、「男はつらいよ」の世界観を求めてこのシェアハウスに流れ着いたとか。
なんとなく、わかる気がします。

dog

「銭湯は、やめるなら俺の代でやめたい」と髙橋さん。

お客さんの減少、後継者不足、設備の老朽化など、頭を悩ませる種は少なくないようですが、
銭湯を愛する髙橋さんの眼差しは、それでも先を見たい、と希望に満ちていました。

「みんなにもっと銭湯を知ってもらいたい」「みんなの日常に溶けこむようなお風呂でありたい」
そんなオーナーの熱い気持ちも、この銭湯の魅力のひとつ。

清水湯は、桜のころ、浴場内でのお花見イベントを行うそう。
また別の記事で告知していますので、ぜひぜひ足を運んでみてください。

AUTHOR

80UCO

TAG

京急鶴見駅弁天橋駅浅野駅清水湯神奈川県鶴見小野駅鶴見市鶴見駅
  • FACEBOOKでも記事をお届け!
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう

RECOMMEND

ARCHIVE

RANKING

PAGE TOP